ポストモダンマーケティング | ★プランナーズノート★

ポストモダンマーケティング



著者: スティーブン・ブラウン, ルディー和子
タイトル: ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ!

300ページ以上の結構読み応えのある本です。
スティーブン・ブラウン (著)です。

僕の評価は星5つです!
★★★★★
本の分厚さの割りにとても読みやすく、
この本は買って損は無いと思います。

著者のスティーブンブラウン氏は、
ハーバードビジネスレビューであのフィリップコトラーの
顧客志向を中心としたモダンマーケティングを批判した方です。

スティーブン・ブラウン氏は言います。

顧客志向がどこにでも存在しているユビキタス状態においては、顧客から何かを奪うことが、競合優位に繋がるという意見なのです。人間は自分が所有できない物を欲しがり、いったん所有した物はありがたがらないということは、歴史が証明しています。(P64)

マーケティングの原点が消費者に物を売ることであり、それ以上でもそれ以下でもないことを確認し、顧客の分別を失わせるための六つのモデルを紹介しています。

1●顧客を無視することがその欲望を増大させる●
2●顧客を否定することがその決意を強固にさせる●
3●顧客を拒むことがその欲望を増大させる●
4●顧客の欲望の成就を引き延ばすことが顧客の心の動揺につながる●
5●商品・サービスを長い間待たせた後に届けることがロイヤルティ
  を促進する●
6●商品・サービスの提供を停止することが心の動揺を引き起こす●

ここで注意が必要なのは、
顧客を喜ばすのもひとつの手だということです。
また、顧客を無視するのもひとつの手です。
ただ、顧客を無視するという事は、顧客を騙し、もてあそび、
裏切ることとは違います。
恋愛と一緒で、顧客を魅了しとりこにする為の一歩だとお考えください。

マーケティングの原点は売ることです。

この本に書かれている手法は非常に強力です。
次回から数回に分けて、これらの手法について見ていってみたいと思います。