★プランナーズノート★ -7ページ目

ブログとビジネスの可能性(4)

マーケットリサーチの結果は、
 ・探偵会社を探す際、80%もの消費者がウェブを使って
  情報収集をしている。
 ・初めてのお客様の90%は、業者を選ぶ際が一番不安だった
  と答えている。
 ・調査会社の担当者が信頼できる人だったから依頼したと
  答えたお客様は全体の60%!


という結果が導き出されました。
(※これらのデータは全て仮想です。実際のデータは調べたことが
  無いのでわかりません。。)

このマーケットリサーチの結果を踏まえて、
マーケティング戦略を立案してみます。

ブログを活用するメリットは、
 1)更新が容易
 2)検索エンジンで上位に引っかかりやすい
 3)双方向性がある(コメントやトラックバック)
であると先日お伝えしました。

まず、
ブログを更新することで検索エンジンの上位に引っかかりやすいという
メリットを考えると、ターゲットとなりそうな見込み客が検索しそうな
キーワードをブログ内にたくさんかける方が良さそうですね。
露出をあげていくためのSEO対策(検索エンジン最適化)も
それほど問題ないでしょう。

また、更新が容易で双方向性があることからも、
現場の担当者レベルで更新できそうですね。
ただ、探偵という職業柄、外に出てきる時間も多いと想定されますから、
更新の担当者は複数人用意してローテーションを組むのが良さそうです。


マーケットリサーチの結果から、何が言えそうでしょうか?

まず、お客様が探偵会社の情報収集にウェブを使っているという
事から、インターネットを活用することに問題はなさそうですね

そして、お客様は業者を選定に不安を感じていますから、
お客様に信頼されるような情報を掲載した方が良さそうです。
やはり、結果が出てみないとその実力はわかりませんから、
信頼をしていただくタメには事例が良さそうです。

また、調査を実施する人を信頼して依頼するという結果からも、
探偵スタッフの人柄が伝わるような記事も良さそうですね。
一人ずつ日記を書くのが手っ取り早いとは思うのですが、
それでは手間がかかりすぎてしまい、更新も容易にいかなそうです。
なので、ブログはやはりひとつにして、
先ほど考えた複数人でローテーションするのが良さそうです。
また、誰が書いた記事かわかるように名前なども掲載するといいかもしれません。

ブログ上に、依頼フォームをつくり、
担当者を指名できるようにするのも面白いかもしれません。

--
以上のことから、
企画の骨子を考えてみます。

ウェブサイトは会社案内とブログを2つ用意します。
会社案内には、事業案内と普通の会社案内。
それに、スタッフの紹介と調査の得意分野を掲載したらどうでしょう。

ひとつ目のブログは「探偵ファイル(事例紹介)」
これは、会社案内に出てくるスタッフの人がローテーションで
直近にあった事例や苦労話を紹介していくものです。
頂いたコメントなどに対しては、
手の空いているスタッフが返信をするといいと思います。

ふたつ目のブログは無料相談フォームを設けた、
「探偵無料相談所」
ブログ内に設置されたフォームから一般の人から相談を受け付けてみてはどうでしょう。

そして、その相談に氏名や固有名詞以外は全て公開で記事として
アドバイスをする。
これに関しては、ベテランスタッフが複数人でローテーションを
組むといいかもしれませんね。

プロモーション(ウェブへの集客)も大切なのですが、
今回は長くなりましたのでまた機会があれば考えてみたいと思います。

いかがだったでしょうか?
僕なら、私なら、こう考えるという意見がありましたら
是非、コメントしてみてください。

こういった企画は水物です。
正解なんてありません。
自由な発想でいろいろ考えてみると面白いですよ!



ブログとビジネスの可能性(3)

ブログとビジネスの可能性として、
私達を探偵会社のスタッフと想定して
考えてみましょう。

まず、
新しい事業を展開しようと思った際、
必ずやらなくてはいけないのは、
そのやり方が市場(お客様)とマッチ
しているかどうかの検証です。

これは、一般的にはマーケットリサーチ(市場調査)
といいます。

マーケットリサーチは、
自分達でやりきってしまうこともありますが、
それを専門としている会社に依頼する場合もあります。

主なステップは4つです。

1.調査仮説立案
  その調査で何を明らかにしたいのかを
  明確に仮説としてもっておかなくては
  なりません。ここをおろそかにすると、
  調査というのはすぐに自己満足の役に
  立たないものになってしまいます。

2.調査手法立案
  その仮説を検証(確かめる)するために、
  一体どのような手法を使えばいいのかを
  検討します。アンケートがいいのか、
  インタビューがいいのか。これは以前に
  ご紹介していますので過去の記事をご覧
  ください。

3.調査実施
  1で立案した仮説を2の手法を使って
  調査します。

4.調査仮説検証
  3で出てきたアウトプットを、1の仮説
  に照らし合わせて検証します。仮説どおり
  の結果が出ればそのままマーケティング戦略
  へ落とし込みます。もし、仮説と大きく
  かけ離れた結果が出たのならば、それは1の
  時点でたてた仮説が間違っていたということに
  なります。1の仮説立案に戻ります。

今回は、探偵会社という想定です。
まずは、仮説を出します。

<マーケット調査で明らかにしたい仮説>
 ・消費者は探偵会社をウェブを使って検索しているのでは
 ・初めてのお客様は必要以上に不安が大きく、
  業者選定にとても多くの時間を費やしているのでは


といった仮説を立てたとします。
そしてマーケットリサーチの結果、
その仮説は正しかったとします。

マーケットリサーチの結果は、
 ・探偵会社を探す際、80%もの消費者がウェブを使って
  情報収集をしている。
 ・初めてのお客様の90%は、業者を選ぶ際が一番不安だった
  と答えている。
 ・調査会社の担当者が信頼できる人だったから依頼したと
  答えたお客様は全体の60%!


という結果が導き出されました。
(※これらのデータは全て仮想です。実際のデータは調べたことが
  無いのでわかりません。。)

それでは、次号では、
このマーケットリサーチの結果を踏まえて、
マーケッティング戦略に落とし込んでいきたいと思います。




ブログとビジネスの可能性(2)

前回お伝えしたブログのメリットとデメリットを
考慮すると、どのような状況でブログを活用する
のが適しているのかみえてきます。

ビジネスでブログを活用する条件を挙げておきます。

 条件1.お客様に伝えたいことがとめどなくあること
 条件2.ブログの運営担当者に責任を一任できること


この2つは必要条件だと思います。

それではどのような目的で使われるのでしょうか?
アイデア次第でいろいろあると思うのですが、
今回は「集客の為にブログを活用する」という
目的で考えてみたいと思います。

ここでいう「集客」は
・実際に店舗に来店いただく
・資料請求などの問い合わせをいただく
という物を指します。

--------------------------------------

   集客
    ↓
お客様が企業(店舗)と接点を持つ

--------------------------------------

と考えていただければと思います。

話が抽象的になってしまいますので、
企業を想定してみたいと思います。


山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山

私達はまだあまり知名度の高くない探偵会社です。
主な業務は一般消費者からの「浮気調査」や「素行調査」、
「ストーカー特定調査」などを行っています。
あなたは社長より特命で
「インターネットを使ってもっとお客様からの相談を増やしたい。」
というミッションを与えられました。

さて、
インターネットを使ってどのように集客をしていきますか?
ブログを活用してどうビジネスに展開していきますか?


↓ヒント↓
http://planner.ameblo.jp/entry-11e16932c434f72b17cddfe6b46be893.html

山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山山


正解はありません。
どんなやり方をしてもいいのです。
自由な発想で考えてみてください。
もしよろしければ、
一言でも結構ですのでコメントを書いていただければと思います。

ブログを使った集客の方法を僕なりに考えて
次号でお伝えします。


ブログとビジネスの可能性(1)

ブログマーケティングでは、
リアルでもお付き合いさせていただいています、
「e売るしくみ研究所の山本さん」が
特化しているのです。
▼e売るしくみ研究所▼
http://blog.drecom.jp/e-uru/

山本さんがノウハウとしてまとめた
ブログマーケティング入門は必読ですよ!
もちろん僕も読みました!
▼ブログマーケティング入門▼
http://www.e-uru.jp/afirepo04121503.htm

さて、
僕もいちブロガーとして
ビジネスにブログを活用していけないか
少し考えてみたいと思います。

企業でブログを活用する理由は、
いくつかあると思うのですが、
大きくは、

1)更新が容易
2)検索エンジンで上位に引っかかりやすい
3)双方向性がある(コメントやトラックバック)


というのがあげられると思います。

逆にブログを使うリスクはないでしょうか?

1)更新頻度があがるので大変
2)コメントやトラックバックを受け付けていると
  スパム(嫌がらせ)対策をしなくてはならない
3)担当者レベルで更新をしていかなくてはならない為、
  ブランドイメージの管理が大変


というものがあげられると思います。

これからブログを始めようと考えていらっしゃる方は
上記のメリットとデメリットをよく把握して
検討されることをお勧めします。

それでは次号より、
どんなビジネスに活用できるか、
考えてみたいと思います。


2005年明けましておめでとうございます。

新年
あけましておめでとうございます。

たくさんのコメントありがとうございます。

2005年、
皆様はどのような
抱負を立てていらっしゃいますか?

僕は2005年は
何事も「挑戦」する年にしたいと
思っています。

2004年末にこのブログも始めました。
そしてメルマガも2005年より始めます。

仕事も5年目を迎え、
「ひとり立ち」、「一人前」という言葉が
否応でもついてくる年となりました。

何はともあれ、
新年というのは可能性に満ち溢れていて
とてもいいですね!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

メールマガジン始めました!

もっと→売れる!
マーケティングプランナーの秘密のノート


詳しくはこちらをご参照ください。


このメルマガでは、僕が社会人生活5年間をかけて蓄積したノウハウ

を使って、できるだけわかりやすくあらゆる企業のマーケティングを

考えていこうというものです。

現在、お客様のニーズは本当に多様化していて、そこにテレビがある

から売れる!という時代ではなくなったことは皆様も衆知の事実だと

思います。それでは、どうすればもっと売れる!のか?

僕の考えは1点です。

お客様を正しく理解し、それに沿って売り方を考えれば売れる!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
です。単純なことですが、お客様を正しく理解するということは

本当に難しく奥の深い物です。

簡単に出きるのなら皆様も売れない・・・と頭を悩ませることもありま

せんよね!このメルマガを通じて、皆様の商売繁盛へ少しでもお手伝い

出来ればと思っています。

また、このメルマガは、当ブログと連動して

ブログの特性とメルマガの特性を活かした

読者様参加型のメルマガを考えています。

是非、ご登録いただければと思います。

詳しくはこちらをご参照ください。

メールマガジンは2005年1月初旬から創刊予定です。

イノベーションのライフサイクル(3)

企業にとってイノベーションは非常に重要です。

イノベーションは、
1.イノベーションの発生
2.急激に市場を成長させる
3.ある程度上昇すると伸び悩む
4.やがて衰退していく

の大きく4つのステージからなっています。


3.ある程度上昇すると伸び悩む
 この段階では市場は既に成熟しています。
 完成した市場で企業は何が出きるでしょうか?

 先日ご紹介した図をもう一度ご覧ください。
    
http://ameblo.jp/user_images/25/2b/10000113425.jpg
 なだらかになったところで「経験のイノベーション」
 というのがあります。
 
 この段階で企業に問われるのは、

 その商品を使って、お客様にどんな価値経験を提供できるのか?
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ということです。
 例えば携帯なら、新規ユーザはどんなプロセスを踏んで
 携帯を契約するのか?
 機種変更のユーザはどんなプロセスを踏んで携帯を契約するのか?
 その際に、どんな不満があり、どんな所に困っているのか?
 を知る必要があります。
 また、購入後の使い勝手やトラブル対応も知っておく必要があります。
 つまり「携帯」という商品を通じて、お客様がどんな体験をするのか
 その一連の体験を知り、よりよくする為にコーディネートして
 あげないといけません。

 この段階では、製品自体だけでは差別化が難しく、
 その製品を取り巻く環境を考慮することがポイントです。


 4.やがて衰退していく
 イノベーションはやがて衰退していきます。
 それは、別の新しい技術などに取って代わられ、
 また新しいイノベーションへと企業は移っていきます。

 しばらくはなだらかに衰退していくのですが、
 「断裂」が発生してその市場は終焉を迎えていきます。

 断裂のタイミングをしっかりと見定めておくことが
 すごく大切になることはご理解いただけると思います。

 
 さて、3回にわたりイノベーションのライフサイクルについて
 ご説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
 僕が最も重要だと思っているのは、「3」のなだらかになった
 段階(市場が成熟した段階)でどのような手が打てるか?という
 ことにあると思います。

 こういったライフサイクルを頭にイメージしながら
 商売をするのとそうでないのとでは、
 スピードや打ち手のキレに差が出てくるのではないでしょうか?
 

※今年の更新は今日が最後になります。
 本年は誠にありがとうございました。
 そして来年も変わらぬご愛顧のほど、
 お願い申し上げます。

イノベーションのライフサイクル(2)

企業にとってイノベーションは非常に重要です。

イノベーションは、
1.イノベーションの発生
2.急激に市場を成長させる
3.ある程度上昇すると伸び悩む
4.やがて衰退していく


の大きく4つのステージからなっています。

1.イノベーションの発生
 イノベーションといっても様々なので、
 ここでは携帯電話を例にとって見てみます。

 携帯電話の誕生は、今まで自宅と電話ボックス
 でしか電話が出来なかった時代において、
 「いつでもどこでも電話ができる」という
 新しい技術のイノベーションです。

 その技術は、とても革新的ですごいインパクトを
 市場にもたらしました。
 多くの場合、ものすごいインパクトのある
 イノベーションというのは新しい技術の開発と
 密接に関係しているようです。


2.急激に市場を成長させる。
 新しい技術のイノベーションにより、
 新しい市場が形成されます。
 一般電話回線という市場の近くに、
 携帯電話という市場が形成されたのです。
 
 NTTはDoCoMoをつくり、J-PHON、ツーカー、AUなど
 多くの電話メーカーが誕生し、市場を拡大していきます。

 この時点では、「商品があれば売れる」という売り手が
 強い市場ですので、マーケティング的な戦略は、
 如何に新規客を取り込めるか。
 多くの場合、CMや雑誌広告で大きくアピールしていきます。


イノベーションのライフサイクル

図:Harvard Business Reviewより抜粋

一般的には企業がもっと大きくなったり、
事業を成功させるにはイノベーションが
重要だとされています。

インターネット辞書で調べてみました。

■イノベーション【innovation】

1 新機軸。革新。

2 新製品の開発、新生産方式の導入、新市場の開拓、新原料・新資源の開発、
  新組織の形成などによって、経済発展や景気循環がもたらされるとする概念。
  シュンペーターの用語。また、狭義には技術革新の意に用いる。


普段使用されるイノベーションという言葉は、
1も2も当てはまると思います。

革新的なソレによって、
今までの環境に好循環をもたらすもの。


と解釈しておいて頂けたらと思います。
ソレとは製品であり、技術であり、サービスであり、
あなたの会社が収益を上げている市場との接点です。

上図はイノベーションのライフサイクルを表した図です。
とてもわかりやすい僕のお気に入りの図です。
自社の製品(サービス)の現在のポジションを見つけてみてください。

イノベーションは、
急激に市場を成長させ、
ある程度上昇すると伸び悩み、
やがて衰退していく。


人間でいう恋愛になぞるとわかりやすいと思います。
次回よりイノベーションのライフサイクルと
その場面でのマーケティング上の対策を考えていきましょう。

お客様のことを知る方法(今までのまとめ)

お客様のことを知る方法として
7号に渡りお届けしていました
いわゆるマーケティング調査の
アウトラインをご紹介しました。
以下にまとめましたので、
お時間のあるときにどうぞ。


------------------------------------------------------
■お客様のことを知る方法(アウトライン)
------------------------------------------------------
お客様のことをちゃんと知ることが
マーケティングの第一歩であり、
一番大切なことであると思っています。

「お客様のことを知る方法」として
そのオーソドックスなアウトラインを
お届けしています。

多くの企業のマッケッターはお客様のことを知らなさ過ぎると思う。

興味が無いわけではなくて、
知った気になってしまっているだけだ。

返せば自社のお客様のことを知ることが、
他社との大きな差別化に繋がる。

さぁ。外に出て現場に立ってみよう。
お客様と少しでも会話を交わすことができれば
そこから見えてくるものがあるはずだ。

--

お客様のことを知る方法はいくつかある。
何回かに分けてご説明したいと思う。

お客様のことを知る方法は、
「量」的に知る方法と
「質」的に知る方法がある。

どちらも大切だ。

「量」で知ることが出来れば、
お客様のことを知り、自社の問題に気づき、
自社をお客様の向く方向へ変えていこうとしたときに、
社内のスタッフへの説得力も増す。

「質」で知ることが出来れば、
プランに深みが出る。
お客様のことを肌で感じ、
お客様の視点で物事を語れるようになるからだ。

僕は「質」「量」もどちらも大切だと思う。
その方がお客様のことを立体的に捉えることができるからだ。


--
それでは「量」でお客様のことを知る方法を
考えてみましょう。

「量」とは「データ」です。
全て数値化されて白黒ハッキリしている世界です。

主に量的にお客様のことを知る方法は2つ。

1つ目はお客様の購買行動に沿って企業が収集したデータをみること。
企業が収集したデータとは、「購買履歴」「購買日」「購買金額」
「購買頻度」といったものがそうだ。

2つ目は今まで無かったけど、お客様に新たに教えてもらうデータ。
アンケートなどがそれに当たる。
アンケートでは、「お客様のプロファイル」や「商品やサービスに対する評価」、「不満や満足」、「趣向の度合い」などがそれに当たります。

これらの二つのデータがあれば、
お客様のことを量的に知ることが出きる。
そこから導き出された結果から戦略を練っていくことだって
出きるとても大切なデータです。

2のデータに関しては、
お客様のリストさえちゃんとあれば、
ある程度できてしまう。

ただ、1に関しては普段から収集するしくみを作っておかないと
どうにもなりません。

お客様との接点の後には
必ず足跡を残していってくれる物です。
普段からその足跡をちゃんと発見し、
次の一手に結びつける努力をしたいものですね。

--
それではお客様のことを「質」で知る方法を考えてみましょう。

「質」的なデータというのは、
見る人の感性によって違った取り方が可能になります。
だから危ういという考え方も出来ますが、
数値化できるものよりはるかに多くの情報を収集する
ことが可能になります。

収集方法は、
1.インタビュー
2.アンケート(フリーアンサー)
3.観察

といったところでしょうか。

特にアンケートや観察といった現場に行く場合は、
お客様の表情や言動、
微妙な表現のニュアンスといった
数値化できない非言語情報を全身で感じることが出来ます。

それぞれの手法について
もう少し詳しくご説明したいと思います。

--
1.インタビュー

 インタビューをしたことがあるでしょうか?
 自社のお客様に対して直にお会いして、
 お話を伺うというのがその目的です。

 主なやり方としては、
 1-1:グループインタビュー
 1-2:デプスインタビュー
 1-3:インタビュー(ヒアリング)


 といったものがあります。
 簡単に説明しておきますと、

 1-1:グループインタビュー
    一度に2人以上のお客様を「集めて」
    議題に対して意見を伺う。
    1人のお客様の意見からさらに話が
    発展していきとても有益な意見を収集
    することが出きる。
    ファシリテーターの技量が問われる。

 1-2:デプスインタビュー
    1人のお客様に対し、何度かに分けて
    お話をお伺いする。何度か話をするうちに
    お客様と打ち解け、より深いところまで
    お話をお伺いすることが出きる。
    時間と労力がかかる。

 1-3:インタビュー(ヒアリング)
    一般的なインタビュー。30分から1時間程度
    でざっくばらんにお話をお伺いする。
    
 といった所です。
 用途やコスト(時間・金)に応じて使い分けましょう。

 インタビューは「生もの」ですから、
 いざ、お客様と対峙して、話してみないと
 話がどう発展していくかわかりません。

 だからといって、インタビューが得意な人しか
 出来ないかというとそうでもありません。
 現に僕はインタビューはあまり得意な方ではないですが、
 それなりにこなすことが出きるようになりました。

 インタビューを成功させるポイントは、
 「事前の準備をしっかりとしておく」
 ことに他なりません。

 ◆インタビューチェックリスト◆
 インタビュー前にチェックして見ましょう!
  □インタビューをする被験者の情報はわかっていますか?
  □聞きたいことをまとめていますか?
  □そのお客様からどんな声が聞けたらいいと思いますか?
  □謝礼は用意しましたか?(企業の場合一般的には1万円前後です。)



--
2.アンケート

最近ではWebを使ったオープンアンケートが
主流になっています。
安いコストで出来、レスポンスも早く
すぐにデータを活用できるのがメリットです。

アンケートを実施したことのある方はお分かりいただける
と思うのですが、フリーアンサー(自由記入欄)の部分が
非常に重要であるとわかっているのに、活用の仕方が
難しいと思われる方が多いのではないでしょうか?

確かに500件とか1000件のアンケート回答に記入された
フリーアンサーを集計・分類するのは大変な作業です。

最近では「テキストマイニング」という手法が
台頭してきていますが、まだまだ標準的とは言いがたいので
割愛します。
※ちなみにテキストマイニングはフリーアンサーに書かれた文章の
 中から良く使われるキーワードを自動でピックアップして
 その傾向を分析するというものです。

それでは誰でも出きるレベルでフリーアンサーを活用するには
どうすればいいでしょうか?

解決策は2つ考えられます。

2-1.前もってフリーアンサーを少なくしておく
  アンケートの設問を作成する際に、その設問が
  フリーアンサーにする必要があるか十分に吟味してください。
  あらかじめ回答の傾向が予測できるものに関しては、
  選択式の設問にした方が傾向が見えやすく後々
  楽になります。

2-2.お客様を分類後に手作業で傾向を分析
  まず数値化できるアンケート結果を分析をしてしまいます。
  そこである程度お客様の傾向をつかみ分類(クラスターといいます)
  をしておきます。その分類に対してフリーアンサーを読み込み、
  その回答を分析していきます。
  クラスターなどが難しい場合は、
  (1)回答された分野、領域の頻数を調べる
  (2)類似した回答をまとめる
  (3)まとまったグループに対しラベル(名前)をつける
  (4)それらの関連性を見ながら評価しまとめる

  といった手順で実施してください。

以上あげたものはまだまだ応急手当程度にしかなりません。
多くのマーケターはアンケートのフリーアンサー(自由回答)の
重要性を感じていながら、活用できていないのが実情です。

ただ、上記の2点で時間はかかってもしっかりと
分類・整理していけば見えてくるものは必ずあります。


--
3.観察

観察というのは、いわゆる現場でお客様の
消費行動を観察する。というものです。

実際に商品を売られている場合、
今回は歯ブラシを売っているメーカーの担当者
と想定してみます。

歯ブラシってたくさん種類がありますが、
お客様は実際に店舗でどのようにして歯ブラシを
購入しているのか。
また、歯ブラシをどのように保管されていて、
どのように使用されていて、どうなったら買い換えるのか。

そういった疑問に明快に答えられるメーカーの方は
少ないのではないでしょうか?

そういったお客様の商品と対峙した本当の瞬間。
現場のことを知るのに非常に有効なのが「観察」です。
もちろんサービス業なんかにも有効ですね。

観察をする際には、あらかじめお客様の行動で知りたい
瞬間を想定しておいてください。

例えば、お客様がどのように歯ブラシを購入しているのか?
を知りたい場合は、実際に売り場に足を運びましょう。

そして、お客様から不審に思われない程度に距離を置いて
しばらく売り場で歯ブラシを検討するお客様を見ていてください。

 □どこからそのお客様はやってきたのか?
 □歯ブラシを何分くらい検討していたのか?
 □どんな商品を手に取ったのか?
 □最終的にはどの商品を購入したのか?
 □検討している時、どんな表情をしていたのか?
 □商品を購入後そのお客様はどこへ行ったのか?
 (どこへ向かったのか?)


出来る限り、想像力を働かせ、
そのお客様がどんなことを考えて、
何に心を動かされているのか?
じっくりと観察してください。

最終的には何人かのお客様に自分の身分を明かし、
少しお話をお伺いすることも非常に有効です。

--
お客様のことを知る方法として、
 ・「量」でみる(定量調査)
 ・「質」でみる(定性調査)
という観点からアウトラインをご説明しました。

お客様のことを知る方法はいくつかありますが、
調査方法は自社のリソースやコスト(時間、金)に
あわせて選択するようにしてください。

調査設計をする際には、以下のチェックリストを
ご参照ください。

 □顧客のリストはありますか?
 □アンケートを実施する場合、
  回収率はどのくらい見込めそうですか?
 □調査地域はどこにしますか?
 □調査期間はいつにしますか?
 □調査費用はいくらありますか?
 □調査に費やせる人員は何名いますか?



しばらくは基本的な話になってしまいますが、
それらの知識をベースに、
今後、プランなどを皆さんと考えていこうと思っています。
そういったプランを通じて、お客様のことを知る方法を
一緒に習得していけたらと思います。

駄文長文にお付き合いいただきありがとうございました。