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顧客の消費行動のフレーム(3)

顧客の消費行動を知ろうと思った際に、ある程度の大まかな
フレームを活用するとよりスムーズに理解することができる
ことをお伝えしました。

それではご紹介したフレームのそれぞれの段階について
もう少し詳しく見ていってみましょう。


2.買う気になった顧客が、他の選択肢に関する情報を収集する
  という「検討」の段階。



  「検討」の段階では、顧客のニーズとウォンツという話が
  出てきます。

  商品の特性にもよりますが、「商品が故障した!」などの
  急を要する場合はそのニーズを解決できる!という問題解決
  (ソリューション)系の情報提供
がいいでしょう。
  そういった明らかにニーズの明確な顧客に対しては、
  検討の段階で「その問題を解決できる!」というイメージが
  提供できれば勝ちです。
  魚に言い換えれば、お腹の空いている魚に「これは餌だ」と
  ちゃんと認識してもらう
「これを食べればお腹がいっぱいに
  なる」と思ってもらえる情報を提供するということになりま
  す。

  逆にウォンツの方は「なんとなく良くしたいなぁ」という
  顧客です。別に今の生活に満足しているけど、もっとよくなる
  なら・・・という状態です。そういった顧客には「この商品で
  今の生活がこのくらいよくなりますよ」という提案型の情報
  がいいでしょう。
  魚に例えると、「この餌を食べるとすごくウロコがピカピカ
  になりますよ」と別にお腹の減っていない魚に「それなら」
  と思ってもらえる情報を提供する
ことになります。   


顧客の消費行動のフレーム(2)

顧客の消費行動を知ろうと思った際に、ある程度の大まかな
フレームを活用するとよりスムーズに理解することができる
ことをお伝えしました。

それではご紹介したフレームのそれぞれの段階について
もう少し詳しく見ていってみましょう。

1.見込み客で商品やサービスの存在に「気づき」その必要性を
  認識する。


  商売をしている場合、その商品がお客様に「気づいて」もら
  えないと、商売のステージにさえ乗ることができません。
  いわゆる、「認知促進」、「プロモーション」の段階です。

  プロモーションと聞いてパッと思いつくのはCMなどのマス
  広告を使った大々的なモノだと思うのですが、莫大な費用が
  かかりますね。

  マス広告というのは、顧客を大きく捉えそこへ一気に露出す
  る、言い換えれば「網を使って魚を捕る」ようなものです。
  どんな魚(顧客)が入っているか、網を引き上げてみないと
  わかりません。

  逆に、僕の考える認知促進はターゲットを明確に捉えます。
  
  「その商品のターゲットは、普段どんな消費行動をして
   いるのか?」

  「その商品のターゲットの普段の情報収集ルートは?」

  そういった点を見ていくと、自然と認知促進の為に必要な
  施策は絞り込めてきますね。ウェブで情報を収集する習慣
  のある方がターゲットになれば、ウェブに露出をすればい
  い。雑誌から情報を収集するなら雑誌にといった具合に、
  ターゲットの普段の消費行動(ライフスタイル)から
  認知促進の施策を決めていくというアプローチです。

  これは、「竿を使って魚を釣る」というイメージですね。
  竿を使って魚を釣るなら、釣りたい魚がいつどこにいて
  どんな餌を好むのか、餌の食べ方は?といった情報があれば
  あるほど釣れる可能性は高まります。それと同じだとイメ
  ージしていただければと思います。認知促進は釣りたい魚
  のいる場所に糸をたらす行為に似ています。


  認知促進の施策としては、「紹介(クチコミ)」というのも
  非常に有効な手段なのですが、それについてはまた今度。
  



顧客の消費行動のフレーム

お客様のことを知ることでマーケティング施策を考える。
従来の企業主導のプロダクトアウト型の施策では、通用しない
時代が来ていることは皆様もお気づきのことだと思います。

「お客様のことを知る」といってもなかなか難しいのも事実です。
そういったときに役立つのが、フレームを使って考える手法です。
一般的な顧客の購買行動を知り、それに当てはめて考えることが
近道となります。

顧客の購買行動の大きなフレームですが、

1.見込み客で商品やサービスの存在に「気づき」その必要性を
  認識する。

2.買う気になった顧客が、他の選択肢に関する情報を収集する
  という「検討」の段階。

3.顧客は他の選択肢と比較し、商品を「選択」する。

4.顧客は「購入」する場所と方法を決定する。

5.顧客はアフターサービスも必要か、再びその企業の製品を購入
  する可能性があるかを検討する。


といった5つの段階に分けられます。

よくAIDMA(アイドマ)の法則と言われるフレームが持ち出されます
が、このフレームでは、商品を買うところまでしか分解できません。
アフターサービスも含めた一連の体験も商品として購入している
という考えから、僕はこのフレームはあまり使っていません。

※ちなみにAIDMAは以下です。
●Attention(注意)
● Interest(関心)
● Desire(欲求)
● Memory(記憶)
● Action(行動)

それでは次回より、もう少し詳細に消費行動について見ていってみま
しょう。

物事は大から小へと

今日は、一表現者としてです。

人に自分の想いや考えを伝えたいと思ったとき、
しかも、それがすごく複雑な事だったりした時、
あなたはどうしますか?

基本は出来るだけシンプルに伝えること
だと思います。

でも、これだけはゆずれない。
これだけは全部理解してもらって、
共感を得たい!ということもあると思います。
日常生活でもたまにありますよね。

そんなシンプルではないものごとを相手に伝えたい時、
基本は「大から小へ」です。



当たり前のことなんですが、
なかなかこれが難しい。

特に僕は感覚的に物事を書いたり伝えたりしてしまうので、
いつも注意されます(TへT)

これはよく「森と木」で例にされます。
●「木を見て森を見ない」
 細かい所ばかりに目が行ってしまい大局を捉えられない。

●「森を見て気を見ない」
 大きな話ばかりで、まったく具体性にかける。

どっちかだけではダメなんです。

人が物事を理解するプロセスは、
「大から小」です。
まず、話の全体像を理解して
細かい話に入っていく方が、
内容がすっと理解できます。

それは、「大」の時に、
頭の中に「地図」を作るから細部に入っていっても迷わない。
ということなんですね。

例えば、企画書であるなら、
基本的には(もちろん例外もあります)
 1)現状・問題提起・課題の共有
 2)企画の目的と全体像
 3)企画の方針
 4)具体策
という方が、わかりやすい。

僕の場合、
自分の頭に浮かんだことが、
イコール相手の頭にも入りやすいと
考えてしいがちだ。

基本はいつだって大切であり、
その基本に則ることが、
大原則なのだ。
僕たちは芸術家ではない。
いちサラリーマンとして、
物事を相手に伝える時、
個性やオリジナル性は
基本の範囲内で行うことが大切なんだ。

それが、相手への理解を助ける配慮であり、
返せば自分の企画の伝わりをよくするということなんだ。

自戒の念をこめまして、
今回は相手へ何かを伝える時の基本のお話でした。

極端な意見

極端な意見を言う上司がいます。

会議などで、
あえて極端な意見を言うようです。

その真意は、

「極端な意見を言わないと、
 画期的なアイデアとかは出てこない」

ということだそうだ。

「?」が無いと、
アイデアなんて生まれない。
その上司をすごいなぁ。と関心してしまいました。

人間は、なあなあを好む生き物ですが、
やはりそればかりではいけないんだ。

怒りとか喜びという
激しい感情が、
新しい物を創り出すから。

その上司は勇気がある。
勇気というより、
気概がある。

現状に甘んじていては、
クリエイティブは出来ない。

ボクも、
ボクも、
強い感情をもっと出したい。

恋人と激しい喧嘩をした後に
ぐっと、関係が近くなったりするように、
激しい感情のうねりの向こうに、
確実に何か、
現状を変えていける何かが
隠れているんだ。

それを見つけ出せるだけの、
力をつけたいと思います!

0を1にすることの難しさ

大阪にいる、僕の尊敬する先輩から聞いた話。

「0を1にすることは難しいんです。
 それは、1を10にすることより遥かに遠いんです。」

うん。確かにその通りだと思う。
何も無い所に新しい物を作る。
今までやっていなかったことをやる。
それは本当に難しい。

例えば、
オーロラが見たいなぁ。
と思っている僕がいて、
その状態では「0」なわけで、
その夢に向かって「1」にする為の努力って
しているだろうか?
「1」にする為には、
なんらかのアクションを起こさなければならない。

・・・なにもしていないなぁ。。
と思ってしまうのです。

「机上の空論」とはよく言いますが、
考えた物事がリアルに実現していけることって
あまりないですよね。

最初の一歩を踏み出すことは、
すごく勇気がいるし、パワーもいることなんだと思います。

そして、
大阪の尊敬する先輩は言いました。

「0を1にすることはすごく難しいけど、
 99を100にすることも同じくらい難しいんだ。」

う~ん。。納得。
そうですよね。
僕なんて、結構中途半端に流されて生きている人間なんで、
何かをやり遂げた!

っていう感覚あまりないです。

「完璧にやりきった!」

という状態にまで物事に固執することは、
本当に難しい。

だから僕は、大阪の先輩の言葉に触れて、
ひそかに誓いました。

「0を1に出来る男でありたい。
 99を100に出来る男でありたい。」

それは仕事でもプライベートでもね。


顧客ロイヤルティを計る究極の質問

顧客ロイヤルティとは、
顧客の満足度によって変わる「ファン度」のことを
指して使うことが多いように感じます。

お客様ありきの商売をしている人は痛感している問題だと
思うのですが、多くの企業にとって、
「顧客のロイヤルティを上げる」というのが課題になっている。
顧客のロイヤルティを上げて、リピート購入をしてもらいたい
というのが主な目論見だ。
そして、なんといっても本物のロイヤルティのある顧客というのは
クチコミを発生させる。企業としてその顧客の価値は
計り知れない物があるのだ。

その為には、まずは自社顧客のロイヤルティが
高いのか低いのか、知る所から始めなければならない。

顧客ロイヤルティを計るための質問はいくつかあるが、
その中でも多くの業界に共通する究極の質問があるという。
 #Harvard Business Review2004年6月号P65参照


その質問は、以下だ。

-------------------------------------------------------
「この会社を友人や同僚に紹介したいと思いますか?」
 □是非紹介したい
 □まったく紹介したくない
 □どちらでもない
-------------------------------------------------------

自社の顧客と話す機会があれば是非聞いてみてほしい。
製品やサービス改善のヒントがたくさん見つかると思う。


#Harvard Business Review2004年6月号は
「顧客満足の戦略シナリオ」というテーマで
編集されています。
とても参考になりますので、
書店などでバックナンバーを見つけた際は
是非、目を通してみてください。

スクラップアンドビルド

最近、僕の周りでよく聞く言葉。
スクラップアンドビルドって、
作っては壊す。その作業を指す。
すでに作り上げた物でも、
それに慣れてしまうあまり、惰性になることがあったら、
それはいったん壊してみるべきだ。
ゼロベースで考えることで、
もっともっといいものにしていける。
その考え方です。
いったん壊すって、すごい生産性悪そうだけど、
もっと良くする為に、可能性を信じるプラスの力なのです。

人間というのは(僕だけかな?)もともと、
自分の作った物に対して、愛着を持ってしまう生き物です。
なので、頭では分かっていても、それをなかなか壊せない。
その労力をしんどいと思ってしまう。
本当にいいもの(プランも一緒)を創り出す人は、
このスクラップアンドビルドが出来ている人だと思う。
僕も意識はしているんだけど、なかなか難しいですね。

ユビキタス時代間近?

★NTTドコモが無線LANサービスに本気になるワケ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20050113/154660/

IT Proで上記のような記事がありました。

------以下サイトから抜粋--------------
 NTTドコモの無線LANサービス「Mzone」が積極的にサービス・エリアを拡大している。昨年末には東京メトロのほぼ全駅(168駅中165駅)をサービス・エリア化した。しかしそこで「なぜ,携帯事業者のドコモが無線LANサービスに注力するのか?」との疑問が沸き起こる。
 そこで同社ユビキタスサービス部の長谷川卓W-LAN担当部長に,今後無線LANサービスと携帯電話サービスをどう結びつけていくのか,戦略を聞いた。
--------------------------------------


最近では、(CMでもやっているのですが)
首都圏の地下鉄ほぼ全駅で無線LANが使えるように
なったそうです。

この記事を読んで、
NTTドコモが無線LANに取り組む理由が良くわかりました。

携帯(FOMA)と無線LAN、
お財布携帯、
バーコード読み取り機能など、
いろいろやっていますね。

こういったサービスが普及すると、
ライフスタイルが変わります。

そういったタイミングには、
ビジネスチャンスがたくさん隠れていそうですね。

いろいろ想像してみるのも楽しいものです。

マーケットとセグメントとターゲット

「マーケット」や「セグメンテーション」、「ターゲティング」
を混同して使い勝ちなので
ちょっと整理をしてみたいと思います。


これらの3者にはちゃんと関係性があって、
大から小へ流れています。

まず一番大きいのが
マーケットです。
いわゆる市場です。

そこから、
図のように流れていきます。

●マーケット

●セグメント

●ターゲット


という流れです。


セグメントは、言い換えればグループのようなものです。
市場と顧客のバランスを計りながら、
・地理的変数
・行動変数
・人口統計的変数
などで市場を区切っていく作業です。

そのセグメンテーションによって
絞られた市場は例えば以下のようになります。

「関東に住んでいる20代で所得400万円以上の独身女性」
「関東に住んでいる20代で所得300万円以上400万円未満の女性」

といった具合になります。
自社の製品やサービスの利益見込みなどを計りながら
市場を最低限の規模まで区切っていきます。

そして、
そのセグメントをもとにターゲティングをしていきます。
自社の製品やサービスをどのセグメントに対して、
どのように売って(提供して)いくか。
それぞれのセグメントに対してマーケティング施策を用意するのか、
ひとつのセグメントに集中して経営資源を投下するのか、
その判断が必要になります。


その判断には、
市場の魅力度と自社の経営資源(強み)
見ながら実施していくことになります。